国家公務員法・地方公務員法における
           欠格条項の見直しを求める請願書


                         提出  平成21年6月4日



三重県議会議長 三谷 哲央 様


                    紹介議員
                      末松 則子
                      今井 智広
                      舘   直人
                      藤田 正美
                      真弓 俊郎

                     提出者
                          津市阿漕町津興205−2  
                       財団法人三重県知的障害者育成会
                           理事長  高鶴 かほる

「請願の趣旨」
  「障害者自立支援法」が施行され、入所施設から地域へ、福祉就労
 から一般就労へという道筋が示されました。
  どんなに障がいが重くても一般就労できるものならしたい、させたい
 というのが私たちの長年の悲願です。しかし、現実は厳しく、受け入れ
 企業も少ないのが現状です。
  さらに行政職となりたくても公務員採用にかかる欠格条項に「成年
 被後見人、被保佐人」が規定 されているため一部の人を除き採用試
 験さえ受けることも出来ません。
  そこで、障がい者の雇用機会の門戸を広げるためにも国家公務員
 ならびに地方公務員法における欠格条項から「成年被後見人、被保
 佐人」の規定を削除することを国に働きかけるよう要望し、請願します。

                     記

1.国家公務員法・地方公務員法の欠格条項から「成年被後見人、被保佐人」
 を除外して戴きますよう国に対して強力に働き掛けていただきますようお願い
 申し上げます。
  三重県では、『県庁舎における知的障がい者職場実習事業』が実施され、
  今年度で6年目となります。平成19年度、新規採用試験が実施され、平成
 20年4月1日付で始めて知的障がい者が 県庁に採用されました。
  私たち財団法人三重県知的障害者育成会は、県庁だけでなく、市・町で
 の採用を最終目標に挙げ、機会あるごとに声を発してきました。幸いにも、
 新規採用の市も出て、他の市においても採用に向けた検討が進んでいると
 聞き及んでおりますが、その際、思わぬことがネックになっていることに
 気付かされました。
  地方公務員法の欠格条項第16条第1号に『成年被後見人、被保佐人』と
 記載されているために採用試験が受けられない事態が起きてしまいました。
  これは、成年後見制度施行前に『禁治産・準禁治産』という文言があり、
 『被後見人、被保佐人』 が自動的に振り当てられたものだと推測されます。
  私たちは、わが子を守るために非人道的な『禁治産・準禁治産』に替わる
 制度を求めて運動を展開してきましたが、その結果がこのような形に表れる
 とは思いもよらないことでした。
  知的障がい者は、だましやすいと狙われています。現状で唯一守れるのが
 『成年後見制度』です。わが子を守るための制度が、昔々の家制度を守るた
 めに不都合な人を排除するための制度と同等に扱われる不条理に、憤りさえ
 覚えます。わが子を捨てた覚えはありません。大切なわが子を守りたいがた
 めの成年後見制度利用申請です。
  成年後見制度を利用したばかりに選挙権を奪われ(被後見人)、さらには、
 公務員の採用試験の受験資格さえ奪われています(被後見人・被保佐人)。
  成年後見制度では、被補助人になる人はごく限られた人です。
  障害者自立支援法が施行され、地域生活が重要視された今、わが子が
 成年後見制度で守られ、安心して働き、暮らせる社会を待ち望んでいます。
   一般企業の採用基準は知る由もありませんが、障害者雇用促進法の下、
 特定子会社を設立するなどの対策を講じ、雇用率アップを目指している企業
 にこのような欠格条項 があるとは思いたくありません。現代では、企業の
 コンプライアンスを疑われ、攻撃の対象になるのではないだろうかと考えます
 が、希望的観測にすぎないのでしょうか。
  企業には知的障害者の雇用を薦めながら、公務員だからというだけで知的
 障がい者を排除する理由はどこにあるのでしょうか。
  是非とも、公務員法の欠格条項から「成年被後見人、被保佐人」を削除す
 ることを国に対して働き掛けていただきますよう切にお願いいたします。



  県議会では 全会派で応援していただき 国への意見書を提出してくださいました


          国家公務員法・地方公務員法における
           欠格条項の見直しを求める意見書

  本県では、平成16年度から知的障害者を対象にした県庁舎での職場実
 習事業を実施するとともに、平成20年度から知的障害者を非常勤職員と
 して採用している。
  しかし、成年被後見人及び被保佐人に係る規定が、地方公務員の採用に
 関する欠格条項として地方公務員法において設けられているため、知的障が
 い者が、成年被後見人又は被保佐人である場合には、採用試験を受けること
 ができない。この規定は、成年後見制度が施行された際に、禁治産者及び準
 禁治産者から改正されたものである。
   知的障がい者を保護し、 及び支援するために設けられた成年後見制度で
 あるが、これを利用することにより、採用試験の受験資格が失われる結果と
 なっている。
  障がい者が、その有する能力及び適性に応じ、自立した日常生活又は社会
 生活を営めるような地域社会の実現が求められているところであるが、知的
 障がい者の就労の確保については依然厳しい状況にある。公務員の採用にお
 いては、成年被後見人又は被保佐人であることをもって、一律にその対象か 
 ら除外することは、雇用機会を著しく狭めるものである。
  よって、本議会は、国において、障がい者の雇用機会の確保に資するた
 め、国家公務員法及び地方公務員法の欠格条項から成年被後見人及び被保佐
 人に係る規定を削除されるよう強く要望する。

 以上のとおり、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

  平成21年6月30日

                   三重県議会議長 三 谷 哲 央




   


 
 
衆議院議長  河野 洋平 
参議院議長 江田 五月
衆議院内閣委員長 渡辺 具能
衆議院総務委員長 赤松 正雄
衆議院厚生労働委員長 田村 憲久
参議院内閣委員長 愛知 治郎
参議院総務委員長 内藤 正光
参議院厚生労働委員長  辻  泰弘
地元国会議員
(平成21年6月30日現在)
衆議院議員 川崎 二郎
中川 正治
岡田 克也
田村 憲久
三ツ矢 憲生
坂口   力
森本 哲生
中井   洽
平田 耕一
参議院議員 高橋 千秋
芝  博一



意見書参考送付先リスト

意見書提出先リスト

内閣総理大臣  麻生 太郎
総務大臣 佐藤   勉
厚生労働大臣 舛添 要一